(今回は常態で書きます。)
面白い記事を見つけた。
本の虫: 物理法則が同じかつ1900年ぐらいの科学レベルの異世界にタイムリープした現代人は現代の進んだ科学知識を活用して異世界チート主人公系ラノベのごとくになれるか
物理法則が同じかつ1900年ぐらいの科学レベルの異世界にタイムリープして現代物理を自分が思いついたかのように主張して科学史に残ろうとするも、理解がクソなためにむしろ本来のまっとうな科学の発展を阻害してしまう異世界チート主人公系ラノベで一発当てて印税生活目指そうな
— Kodack (@iKodack) April 3, 2016
異世界チートものと呼ばれる作品群では、現実世界では平凡な主人公が魔法が使えたり妙に男女比が偏っていたりと現実とは設定の異なるパラレルワールドへ飛ばされ、そこでユニークな存在として活躍する様子が描かれる。
そこで、ワープ先の設定がほぼ現実世界と同じで、ただし1900年くらいの世界だったとして、その世界で主人公が現代の科学の知識を武器に活躍しようとしたらどうなるだろうか、という話である。面白そうなので自分なりに考察してみた。
「1900年」という時代
1900年前後という時代は、単に西暦で数えてキリが良いというだけはでなく、科学史にとっては特別な瞬間だ。これは、その直後に科学の景色そのものを塗り替えてしまった2つの物理学上の偉大な進歩がなされた時代だからだ。となると異世界主人公としてはかなり都合の良い時代とも言えるだろう。
一方、科学的知識をもとに実業家として活躍することはできるだろうか。この時期、工学分野は順調に発展を続けているように見える。1900年といえば第5回パリ万国博覧会が開かれた年で、飛行船ツェッペリン号の初飛行の年でもある。例えば映画「スチームボーイ」の世界観がこれに当たるだろうか。エジソンの有名な発明品はもうだいたい登場していて、産業のコメと呼ばれた鉄も量産に向けて邁進している。既に大量の技術者・専門家が活躍している時代で、この時代に異世界主人公が活躍しようとするなら分野を少々考えなければいけない。
いずれにしても、知識の利用に現代の技術が必須なものでは駄目だろう。その当時の世界に役に立つものを用意しなければ異世界チートにはならない。
区分けが現代的な気もするが、分野ごとにわけて考えてみよう。主人公のスペックとしては駆け出し科学者くらいを想定している。調べれば大量に出てきそうなので、自分で思いついたものを書いていくことにする。(年号は調べた。)
理学
先ほどの2つの偉大な進歩について考えてみる。